子どものお友だちがADHDだと知ったら、どう接すればいいの?

こちらの記事は古く、現在の当団体の方針とは大きく異なる内容である可能性が高いですのでご注意ください。

監修:Doctors Me 医師

最近、知名度が上がってきたADHDという発達障害。 
もし保育園や幼稚園、学校に通う子どものお友だちがADHDだと診断されたと知ったら、周りの大人はどのように行動すればいいのでしょうか? 

今回は、周りにいる子どもがADHDと診断されたと知った場合について、医師に話を聞きました。 

子どものADHDとはどのようなことか、教えてください

子どものADHDとは、以下のような行動が現れます。 
・不注意であること 
・多動であること 
・衝動性が強いこと 
など 

行動に加え、その子どもが暮らす2つ以上の状況下(例えば保育園や小学校などと自宅など)であらわれる場合、子どものADHDと疑われることが多いです。 
そのため、自宅では落ち着きがないけれども、学校では集中力を保っていて問題がない、といったケースでは通常ADHDの診断基準には当てはまりません。 

ADHDの症状は大きく3つのパターンに分けることができます。 
・不注意であることが目立つ群 
・多動・衝動性の目立つ群 
・それらが混合している群 

ADHDの子どもの周囲にいる大人は、何か協力できますか?

周囲にいる子どもがADHDと診断された場合、その子との距離・関係によって気をつけるポイントは異なります。 

日常的に接する機会があるのであればまず、その子に対する指示は具体的にわかりやすく説明するようにします。 
まとめて指示を出すのではなく、ひとつずつ伝えていくこともよい方法です。 

また、できたことはひとつひとつほめてあげるといいでしょう。(これはADHDの子どもに限らず、みんなそうしてあげたいものです。) 

ときにはADHDの子が症状によって順番を守れなかったり、ずっとちょっかいを出していることもあるかもしれません。 
そのような場合には、そっと介入してあげましょう。なお、体罰やネガティブな発言は控えます。大人がそのような態度をとってしまうと、子どもがそれをまねるおそれがあります。 

お友だちがADHDと知ったら、自分の子どもにも伝えたほうがいいですか?

お友だちがADHDの場合、自分の子どもに、それを伝えるかどうかは非常にデリケートな問題です。 
発達障害は大人にもまだまだ誤解されている部分の多い病気でもあります。子どもは理解が不十分な場合もあるので、子どもに伝えるかは状況次第です。 

ただ、自分のお子さんがADHDのお子さんと遊んでいるときなどに相手のお子さんが障害に起因すると思われるトラブルを起こしてしまった場合もあるかもしれません。重ねてのお話にはなってしまいますが、その時は子どもをすべて否定するような発言は決してしないようにしましょう。(もちろん、自分のお子さんに対してもですが…。) 

また、対応に迷う場面では、その子どもと信頼関係のできているご両親や担任の先生に、困っている内容を具体的に伝えて相談するといいでしょう。そのときも否定するような態度は控えます。

【医師からのアドバイス】

ADHDは病名として知られるようになってきたとはいえ、接し方や特徴など、認知が行き届いていない部分は非常に多い障害です。 

ADHDは生まれつきの体質のようなものであり、その子の性格や家庭環境などに起因するものでは、決してありません。 

ADHDによる本人にはどうしようもない部分を認知・理解すると同時に、性格の良い点や得意なことにも目を向けていくといいです。 
社会の新しい一員として、優しく見守っていきたいですね。 

(監修:Doctors Me 医師)

 

 

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